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2015年02月12日

これは素晴らし

これは素晴らし
やはり、ピアノの話になると長くなる。記事を分ける。決勝コンクールの後、先日の自分の演奏まで聴いてしまったから、頭の中が考える人と化した。

決勝に残ったメンバー。全員二十三台灣自由行歳。各音大のマスタークラスの生徒たち。フランス人女性パリ音大。アメリカ生まれ台湾人男性シカゴ音大。グルジア人男性モスクワ音大。

一部は自分の一番得意な曲。フランス、バッハ。アメリカ、ラフマニノフ。グルジア、リスト。

フランス、バッハ。抑揚がない。同じことだけれど平板な演奏。家にグレン・グールドのバッハ全集があるから、どうしてもこれと比較してしまう。申し訳ないけれど、学生さんの演奏、以上。

アメリカ、ラフマニノフ。前半三分の二のスロー部分。見事の一言。東洋人の指先のしなやかさと繊細さ。リズム感が独特というか日本人の私には良く分かる。沈黙パートを無音の音として十二分に引き出している。私もたまにやる両手をクロスさせての演奏。フランスバッハのアルペジオとトリルに辟易していたので、すかぁーーーとする。

グルジア、リスト。彼の超絶技巧が前面に・・・。でも、音が金属的MIOGGI淚溝でいらつく。でも、技術は確かな人だ。

三人の演奏を「見て」、今更ながらに当たり前のことに気付く。左手が右手のように良く動く、逆に言うと、両手共にのべつ幕なし動いている。やっぱ、左手アルペジオが基本になっているわけだ。ジャズではやらない。ビル・エバンスが発明したコンパクトなルートレスボイシングを多用するから、左手はそれほど動いているように見えないのだ。あれ? どうしてルートレスなの? はい、ベースがやっているのです。そうすっと、左手ルートレスフォーノーツボイシング、右手そのテンションとなる。これは、私も多用する。

と考えていたら、コンクールの二部がなっなんと! 現代作曲家の曲。同じ曲をそれぞれが弾くのだ。しっしかもぉーーー! そのタイトルが、なっなんと「To be Bil not to be Bil」だっ
てぇー! びっくりしたぁ。ビルとはビル・エバンスのことなのだ。クラッシックのコンクールで超意地悪な曲。その主旨が、ずばり、意地悪で作曲者が、「えーーー、ビル・エバンスは我々クラッシックのピアニストとは違い、左手は二音ないし三音で全域をカバーするボイシングというシステムを作ったジャズピアニストですが、これは、我々には出来ない。あっははは、で、彼らに普段やらないことを、しかも、初めてバックにオーケストラを付けてやってもらうことにしたわけね、ははは、で、最後に皆出来ないから、怒りが爆発するという曲なわけ、ははは」だって。

フランス、ビル。一つ凄いのは、やったことない曲、すべて暗譜していた。これは凄い。けれど、平板。とりわけ、ビル・エバンスの名曲が時々挟まれているのだけれど、そのパートは、ごめんなぁーイモ。

アメリカ、ビル。私は期待していたのだけれど、柔らか過ぎ。ビル・エバンスの曲の部分も今一ジャズしていない。でも、彼のドゥビッシー、サティは是非是非聴いてみたい。彼は、映画音楽とか、そういう方面で開花すると思う。兎に角、指がしなやかで繊細なのだ。これは素晴らしい個性である。そ租車服務れと東洋人らしい、ちょっと亡羊としたリズム感。私はファンになったよ。

グルジア、ビル。金属リストでいらついていたので期待度ゼロ。ぎょ、上手いっ。しかも、最後の辺りでビル・エバンスのソロパートをさり気なくアドリブでちらっと入れた。お洒落だし、その演奏の見事なこと。ぶるっとなった。こいつは只者ではないと感じた。

ヤマハフランスがスポンサーのひとつだから、当然、ピアノはヤマハのコンサートマスターGFXである。F1カーに私には見えるのだ。飛び付きそうになるのである。しかしねぇー、同じ曲を同じピアノで弾いて音色がまったく違う。まあ、弾き手が違うから当然? それにしても「まったく違う」ところが人間様のいいところかもねぇー。余談だけど。俺にも弾かせろっ!



Posted by sieien at 18:31│Comments(0)kierui
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