2015年08月26日
桜子が滋にま
「先輩!また、いいバイトしません?」
「いいバイトっ?」
「私たちに付き合って、男性とお茶飲んでご飯食べるだけです」
その私たちというのは天妍專業紋繡中心、一緒にいる桜子、滋、そして優紀の3人で、カフェでお茶をして過ごしているところだった。
「っていうか、それ合コンでしょ?」
「ふふっ、バレました?」
いいバイトという言葉に一瞬食い付きかけたつくしだったが、家のことで必死なこともあって彼氏など欲しいとも思わないし、以前桜子にどうしてもと言われ参加した時も鋁門窗、男の人にしつこくされて辟易した思い出しかない。
「先輩みたいな、見た目簡単に落ちそうなのに、男に靡く気配すらない人って、どういうわけかモテるんですよね…」
「失礼な…。見た目簡単に落ちそうって…」
「だって、セレブ相手なら100発100中ですよ!?偶然だって言うんですか」
「確かに…こないだのボンボン、つくしの連絡先を教えろってしつこかったもんね〜」
「あとは、道明寺さん、花沢さん…」
滋が言うボンボンに、合コンの間ずっと絡まれて大変だったのだ。
早々につくしは帰ったが Veda Salon、その後も桜子たちにつくしの連絡先を教えろと迫ったらしい。
「そこで、なんで類と道明寺の名前が出てくるのよ…」
「「「……2人とも可哀想に…はぁぁぁ」」」
つくしがよく分からないと言うように、3人の顔を見ると、優紀までもが額に手を当ててガックリと肩を落としていた。
「……?」
「あ、そろそろ時間だから来るはずですよ?先輩、バイトよろしくお願いしますね!」
「えっ!?なに?まさか、今から合コン?」
急いで帰ろうとするつくしの両腕を滋と桜子に固められ、動くことすら敵わない。
それから、10分もしないうちに男性4人が店に到着し、つくしたちの前に座った。
いつもF4を見慣れているつくしとしては、彼らがカッコいいのかそうでないのかはよく分からないが、桜子が滋にまぁまぁですね、と言っているところを見ると相当なのだろうと思う。
優紀に至っては、少し頬を染めている。
「みんな、すげー可愛いね」
「うわっ、ほんとだ!レベル高い!」
「「「こんにちは〜」」」
明らかな外面の笑顔で挨拶をする3人に、つくしはガックリと肩を落とした。
Posted by sieien at 12:22│Comments(0)
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